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ユーザーを訪ねて
2020年1月号のユーザーを訪ねて
No.181
製品カテゴリ:MX-850
廃棄する1号機、2号機の主軸でモニュメント作成
株式会社井部製作所 様
本号2社目のユーザーを訪ねては、千葉県総武本線成東駅から車で15分にある株式会社井部製作所の松尾工場を訪問しました。取材には井部良則社長にご対応頂きました。マツウラニュース平成18年6月号で同社を掲載していますが、今回新規設備導入に伴い、廃棄する1号機と2号機の主軸を使ってモニュメントを作成されましたので紹介いたします。機械パネル横のケースに主軸が収められ、中央に機械名と機械番号のプレートがライトアップされています。
井部社長は昭和56年から3年間研修生としてマツウラで実務研修を受け同社に入社しています。現在井部社長の長男井部祐斗さんも研修生として実務研修中です。また廃棄した2台を除いてマツウラのマシニングセンタが18台稼動しています。
主軸を使ったモニュメント
1号機のMC-760V は昭和57年に、2号機のUPM-3VSは昭和58年に導入されました。令和元年10月に5軸制御立形マシニングセンタMX-850 PC4を2台導入に当り、工場敷地の問題で1号機と2号機を廃棄することになりました。井部社長の強い思いにより、それぞれの機械から主軸を抜き取りモニュメントとして同社に残されました。
「2台とも35年以上、廃棄するまで現役で加工していました。新規設備のために場所を確保する必要があり断腸の思いでしたが廃棄を決めました。このMC-760V は私のマツウラ研修が決まった機械であり、また当社がプレス加工とプレス金型から部品加工への業種転換を決めた機械でもありました。UPM-3VSは小径エンドミルの加工を行うために1万回転の高速主軸とリニアガイドを採用した当時最先端機でした」
「マツウラ研修中に担当していたのもMC-760Vでした。また生産していたMC-760VのATCサブアームは私が実際にマツウラで加工していたので更に思い入れの深い機械です。この2台の機械は当社の歴史を作った機械であり、モニュメントを通して当社の歴史と恩を忘れないように伝えたいと思っています」と井部社長。
ピンクとホワイト色のMX-850 PC4
新規に導入された2台のMX-850 PC4 の機械色はピンクとホワイト色に塗装されています。
「私がマツウラ研修中に担当したMC-760Vは展示会に出展した為にピンクとホワイト色に塗装されていました。将来、この色の機械を導入したいとの夢を持っていました。
しかし、社長就任後、毎回機械を注文した後に、色のことを思い出していました。今回は計画当初から色を決めていたので、35年経過してようやく夢を実現することが出来ました。工場も明るくなり、来られた方々にも好評です。
また、担当者も“色が変わっただけですが新鮮な気持ちになり意欲がわきます”と言っています。この色の機械を導入してよかったと思っています」と井部社長。
井部社長は「マツウラでの3年間は大変でしたが、あの経験が無かったら今の自分はなかった」と語っていました。当時私も井部社長と関わりを持っていたので思い出話が盛り上がり大変嬉しい取材でした。
会社情報
- 会社名
- 株式会社井部製作所 様
- 本社
- 東京都目黒区目黒本町6-9-4
- 松尾工場
- 千葉県山武市松尾町高富1693-1
- 松尾工場TEL
- 0479-86-5026
- 松尾工場FAX
- 0479-86-5665
- 南相馬工場
- 福島県南相馬市原町区雫字蛭沢175-3
- 南相馬工場TEL
- 0244-32-1066
- 南相馬工場FAX
- 0244-32-1068
- 役員
- 代表取締役 井部 良則
- 設立
- 昭和41年4月
- 従業員
- 50 名
- 事業内容
- 精密機械部品製造、精密プレス部品製造
- URL
- http://www.ibeseisakujyo.co.jp/