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OVERRIDE1000%
(松浦取締役コラム)
令和7年新春号のOVERRIDE1000%
令和7年新春号
真に人に影響を与える言葉や伝え方は何でしょうか?勝手な意見ですが、伝えるメッセージの内容が正しいかが盲信されすぎて、何かコミュニケーションに不都合が生じている気がするのです。例えば、「苦労から逃げない」「積極的に挑戦しよう」というメッセージを上長が伝えるのに対して、なかなか部下に響いているように見えない。上長は「最近の若者は自分たちの世代と違う。受け入れてくれない。」と結論付けてしまう。ただ、自分の言っていることは正しいと信じているので、同じようなことを同じ方法で伝え続けて、若者たちが世の真理に気づくことに期待し続けているというようなことです。メッセージは正しい内容であり、おそらく若い頃の経験に基づくものでしょう。だから、その内容は客観的に見ても間違ってはいないです。さて、極端な例ですが、「遅刻するな」と部下に言っている上司本人が遅刻しがちだったらあなたはその意見をどう受け入れるでしょうか?説得力は乏しいと思います。過去がどうあれ、現在のあなたはそのメッセージの体現者なのか?受け取る側はジャッジしているかもしれませんよ。
自分の子供も若い社員に対してもそうですが、困難から逃げない人に育ってほしい。でも、これを言葉で本人にそのまま伝えるのって、冒頭の理由もあり難しいなぁとも思うわけです。「困難から逃げるな」という言葉はプレッシャーにもなりかねないし、無責任だと捉えられるかもしれません。結局、自分が困難から逃げない姿をその人に見せ続けるっていうのが一番の伝え方なのだと思います。
こだわるというのはどういうことか?それは2 つの選択肢がある時、より難しい方を自ら選べるかということです。これは毎年、新入社員の入社式で社長が訓示で伝えていることです。本年もどうぞよろしくお願いいたします。