サッカーワールドカップは、ドイツにて原稿執筆時点で、フランスとクロアチアの決勝となりました。日本も開幕当初は、それほど期待値も高くなかったのですが、決勝トーナメントへ進出し優勝候補の一角であったベルギーを追い詰めて大いに盛り上がりました。この戦い振りにはマスコミの報道だけでなく、海外出張時欧州のどの国の人からも日本の戦い振りはとても素晴らしかったと賛辞を贈られました。傑出した有名選手もおらず期待値も高くないチームが、高度な戦術とチームワークでサプライズを起こしたことに対する賛辞だと思います。予選リーグの突破の仕方には、消極的過ぎると議論がありましたが、思い返せばドーハの悲劇から今日まで、日本サッカーは、試行錯誤を繰り返しながらも成長してきていると実感出来ます。

　ほぼ同時期の7月初旬、西日本を中心に極めて広範囲に大雨が降り続き、多くの水害や土砂災害が発生しました。多くの方が犠牲になられたことにお悔やみ申し上げると共に、3万人以上の方々が被災され避難所に身を寄せられたことにお見舞い申し上げます。早期の復旧をお祈り申し上げます。

　「数十年に一度の、これまでに経験したことないような、重大な危機が差し迫った異常な状況にある」これが特別警報の定義だそうです。この特別警報が、テレビのニュースで繰り返される度に緊張感が増していきましたが、想像以上の凄まじい大雨に改めて自然の力を思い知らされました。弊社のある福井県も平成16年7月18日に集中豪雨に見舞われ福井市街地を流れる足羽川の堤防が決壊、多くの家屋が浸水しました。当時は未明から早朝にかけてごく短時間に一気に降り続いた為、警報、注意報の類があまり市民に周知される時間もないままに起きた災害でした。

　予想を超えて起きることには良いことも悪いこともあり、予測や準備をする時間を与えられないこともあります。ビジネスでも同じようなことはありますが、やはりその時その時に最善を尽くすことしか出来ないのかもしれません。