あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
　早速ですが、「○○は手段であって目的ではない」に物申します。この意見自体を完全否定するわけではなく、見境なく言い続けたら進歩はないということです。やっかいな理由は正論であることです。正論であるがゆえに、まるでその時点で手段を語ることはタブーとする雰囲気を作り出し、一歩踏み込んだクリエイティブな意見が出ることを阻害します。結果、「まずは目的を明確にしよう」の掛け声で、「更なる生産性向上」のような“当たり前”の結論でまとまるわけです。何かをしている気にはさせるがどこにも前進させてはくれません。堂々巡りの間に、上層部の「何か新しいもの出せ」の一声で、それまでの崇高な議論はなかったかのように、手元のネタをかき集めて具現化します。結果、「我々は○○を目的とし活動します。△△や◇◇が手段です。」の中身が少し変わったものが定期的に発表されますが、ふと思い起こせばこの方針の中で何が実現されたのか。アウトプットが無ければ、「あぁ、どう具体的に始めるか難しい。」を“格好つけて”言い続けていたことと同義でしかないのです。
　一方で、手段だろうが何だろうがまずそれに取り組んでみることは、完全な“悪”とは思えません。AI、IoT、ロボットは何かを実現するためのツールであることは確かですが、それらを駆使するスキルを高めることで、こういうことにも使えるのでは？と戦略の幅が広がる。全体的な目的や目標に落とし込める。私のせっかちな性格を正当化したいだけかもしれませんが、そう実感します。しかし、組織というのはバランスが重要です。私のような考えの人間だけになれば、それはそれで会社として問題でしょう。記憶力を確かに“格好つけた”言い訳に気づく、そして、確実な成果に導く。同時に、私は向こう見ずに様々なことに取り組む。これらを私の今年の抱負とさせていただきます。