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OVERRIDE1000%

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(松浦取締役コラム)

令和3年秋号のOVERRIDE1000%

令和3年秋号

 アフリカのことわざに「早く行きたければ一人で進め。遠くまで行きたければ皆で進め。」というものがあるそうですね。せっかちな私にとって、他人を巻き込んだ組織的な改革というのは本当に難しい。正直に言えば、システム導入絡みの話で過去に大失敗を2回もしており、大いに反省中な訳です。私自身の突然の異動により敵前逃亡した案件もあり、その時のメンバーには本当に申し訳ないことをしました。
 あらゆる改革は周りの意識をいかに他人事から自分事に変えられるかが重要なのだと思います。システムやデータベースに関して言えば、この意識を自分事にさせるのが非常に難儀。使う側からすれば、「色々理想はあるが自分から大きな改善に動くことはない。されど、他人に勝手に変えられるのは困る。」という側面が多少なりともあるというのが個人的な見解です。こんな面倒な状況、誰かが先導せねばと思っていた当時の私はとりあえず結果至上主義で、「困っていますよね?これ使いましょう。」や「○○のために□□だけやってください。あとはこちらでやりますので。」というスタンスで、関わる人達の意識を他人事の状態のままで事を進めた結果、それぞれの部署の担当者の理解や意識をこちらに十分に向けられなかったのでしょう。事あるごとに、皆の後押しを受けられず急な方向転換を強いられ、出来上がったものは中途半端、導入効果なんて測りたくもないようなものばかりになってしまいました。
 実は3度目の正直で、基幹システムの刷新にDXの案件として目下挑戦中なのですが、本当に頭を悩ませてくれます。それは解決する課題が今までの比ではないほど、難易度が高く、規模が大きいためです。もう「早く行きたければ一人で進め。」メソッドを強行できないほどで、逆に良かったかなと思っています。見なかったことにしたくても、結局10年後、20年後、振り返って一番後悔するのは自分でしかない。どうか今回はうまくいきますように。

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