トピックス

OVERRIDE1000%

override1000%

(松浦取締役コラム)

令和5年夏号のOVERRIDE1000%

令和5年夏号

 「2025年の崖」をご存じでしょうか?カスタマイズを重ねたレガシーシステム化の進行に、エンジニア不足が重なり保守費用が高騰。企業がシステム的な旧弊を打破出来ずに、業務基盤の維持が困難になるというものです。これもあり危機感をもって基幹システム刷新に注力しています。
 社員数は400人と所帯も大きくなってきており、ある意味で事業部制のような形で各部署が自部署の利害を基準に良くも悪くも物事を考えるようになってきています。自分達の守備範囲だけで何とかしようと自部署に別のシステムを新たに導入したり、元のシステムにカスタマイズを施したり…。これはシステムのサイロ化と呼ばれる現象です。独自のやり方に拍車がかかり、お互いはそれぞれにデータベースを増やして、再整理がだんだん難しくなる。他本部間で連携と共有できるはずのものができない。この悪循環を断ち切りたいのが1つです。
 あらゆる書籍には「システムを業務に合わせるのではなく、業務をシステムに合わせることが重要である」と書かれています。しかし、当事者としては今までのやり方を変えるのは難しい。一方で、独自のやり方とカスタマイズがあればあるほど、システム更新の度にそれが重荷になるはずなのです。今回のシステム刷新を通じて、今までの業務を断捨離して標準の形に業務を合わせたい。会社としてのポリシーを変えるだけでも、カスタマイズが不要になるケースもあるはずです。その上で、ビジネス価値が高い要件、競合との差別化につながる要件に対してのみ、アドオンで柔軟性の高い個別の機能実現を行うことが理想です。最終的にカスタマイズを実現するための費用と効果を合わせて話をしないと断捨離の判断は出来ないものだと思います。まだ道は長いです。「第2の創業」のつもりで気合を入れて取り組みます。

BACK NUMBER

Page TOP